未払残業代を請求するためには、残業時間を算定する必要があります。残業時間は実際に働いた時間である実労働時間から、働くこととされている時間である所定労働時間を差し引いて算出します。

未払残業代の請求にあたり、まずは実労働時間を把握する必要があります。
実労働時間を証明する資料の代表的なものとして、タイムカード、労働時間管理ソフト、職場の入退館記録、業務用パソコンのログイン・ログアウト記録、電子メールの送信時刻等があります。

このうち、タイムカードは、実務上、証拠としての価値が高く認められており、特段の事情がない限り、タイムカードの記載する時刻をもって出勤・退勤の時刻と推認することができ、タイムカードの記載時刻に従って時間外労働時間を算定するのが合理的であるとされています(大阪地判平成11年5月31日)。

この他に、タクシー運転手やトラック運転手等のような自動車運転を業とする労働者の場合、時計・速度計・走行距離計を組み合わせ自動的に運行状況を記録したものであるタコグラフ(タコメーター)があります。

 未払残業代の請求を考えている場合、できるだけ早くこういった資料を手に入れておくことが重要です。
 また、会社側がこれらの資料を渡してくれない場合、証拠保全・文書送付嘱託・文書提出命令という手続をとることもできます。