飲食店において顕著ですが、コロナ禍における時短営業の歪みをご紹介します。

先般、長らく続いていた時短営業が解除となりましたが、時短営業下では平常時に増してサービス早出・サービス残業が横行していたのではないかと思います。

時短営業であれば早出や残業をする必要はないと思われがちですが、①時短営業で収益が上がらず人件費に多くのコストをかけられない、②可能な限り少ない人員で店舗運営を行おうとする、③店舗として経営陣には時短営業をしっかり守っているということをアピールしなければならない等の事情から、タイムカードを押さずに、また、タイムカードを押した後に勤務するよう店長より指示がなされ、従業員はそれに従った勤務をしていたというケースが多く存在します。

そのようなケースではタイムカード上は残業が発生していないため、給与計算には反映されません。
実際の稼働に見合う賃金が受け取れないという状況は当然ながら違法な状況ですが、これを指摘すると働けなくなる、そうなると新しい働き口がすぐに見つからないかもしれないという不安で声を上げられないという悪循環があります。

もしサービス早出・サービス残業を求められた場合には、いざ行動を起こすときに備え、その指示がされた場面を録音しておく、実際の稼働時間を形に残る形で記録しておくといった準備が重要となってきます。

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